現地で学び、感じたベトナムの歴史と人々の活力
私は8月末から約3週間、ベトナム・ダナン事務所でインターンをしました、宇都宮大学国際学部2年の黒澤桜子です。前回は、都市ダナンとFIDRのプロジェクト地の村を比べて気づいた違いについて報告しました。今回は、滞在中に訪れたダナン博物館の展示と、9月2日のベトナム建国記念日を通じて学び、感じたベトナムの歴史と人々についてお話しします。.
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インターン期間中の休日に、ダナン博物館を訪れました。館内にはダナンの自然や歴史、少数民族、陶芸品といった様々な展示ブースがあり、私は音声解説を借りて回ったのですが、非常に見応えがありました。その中でも特に印象的だったのは、ベトナム戦争に関する展示です。学校の歴史の授業でベトナム戦争については何度も触れてきましたが、実際に使用された爆弾や銃、血痕が色濃く残る服、被害を受けた国民の写真を見ると、歴史が肌で感じられ、その重みも全く異なりました。また、かつてのアメリカ空軍基地でのオレンジ剤(作戦で利用された除草剤)や除草剤の保管・処理場所は特にダイオキシンの汚染が深刻であり、ダナン空港はその汚染が最も深刻な場所の1つであったようです。現在の、観光客でにぎわう空港の様子とのギャップに衝撃を受けました。また、ダナンについても、展示のような深刻な被害を受けた戦時中・戦後の状態から、現在の人々や観光客の笑顔が溢れる観光地へと劇的な変化を遂げたことを強く実感しました。
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ダナン博物館の入り口 建物の内装外装ともにとても綺麗でした
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インターン期間中の9月2日は、ベトナムの建国記念日でした。ダナン市街は一段と活気に溢れ、8月末にはすでに大量の国旗が街のあちこちに飾られていました。当日はベトナムの伝統衣装であるアオザイや、国旗柄のTシャツを着た人々が沢山いました。私自身、日本では建国記念日を強く意識することがなく、これほど大量の国旗が飾られている光景も見たことがなかったため、率直に驚きを感じました。一方で、この日を盛大にお祝いする様子からは、多くのベトナムの人々が自国に誇りを持っていることが伝わってきました。また、FIDRベトナム事務所の所長さんからは、戦争を乗り越え、国民自らの手で独立を果たしたという歴史が、現在のベトナムの人々の愛国心や活気溢れる様子に影響しているのではないか、というお話を伺いました。
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至る所に沢山の国旗が飾られていました
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シャッターも国旗のデザインになっており、皆さんその前で写真を撮っていました
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ダナン博物館で傷跡の深い戦争の歴史を目の当たりにした一方で、世界遺産の港町ホイアンでアジアと西洋が融合した文化を味わったり、植民地時代の名残があるバインミー(フランスパンのサンドイッチ)を楽しんだりもしました。今ある豊かなベトナム文化は、様々な歴史の中で作り上げられてきたものであり、どの側面も今のベトナムを形作る大切な要素なのだと強く感じます。現地の人々の活気を肌で感じ、これまで教科書だけでは得られなかった文化や歴史を体験できたことは、実際に現地で生活したからこそ得られた貴重な収穫でした。