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ネパールの結婚式ってどんな感じ?~ネワール族の場合~

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マニシャ・シン

ナマステ!FIDRネパール事務所、経理担当のマニシャ・シンです。
今回はネパールの結婚式について、2022年2月6日に挙げた私の結婚式の体験をもとに紹介します。
ネパールの結婚式は民族ごとに様々ですが、私たちネワール族の結婚は、両家の挨拶から、占星術での新郎新婦の相性確認、司祭への結婚式の日取り相談、式の準備など、1 か月程かけて準備をします。その中でもメインとなる、結婚式当日の様子を皆さんに紹介しますね。

Saipata(サイパタ)~贈り物の儀式~


結婚式の朝は、贈り物の儀式から始まります。新郎家族がフルーツやパン、魚、ケーキなどを新婦の家族に贈ります。これから新婦に美味しいものを食べさせ続けられると、安心してもらうためです。また、新婦には宝石やサリー、化粧品や装飾品なども贈ります。(私の義母は、事前に一緒に買い物に行って好きなものを選ばせてくれました!)
   

Swayamvar(スワヤンバル)~結婚の儀式~


それから、結婚を誓う儀式が始まります。新郎が新婦の額にシンドゥール(既婚女性であることを示す朱色の粉)を塗り、指輪や装飾品、花輪を交換し、永遠の愛を誓います。シンドゥールは、私たちにとって結婚指輪のようなものです。ちなみに、以前の既婚女性は毎日この粉を塗ってましたが、最近は特別なイベントやお祭りの時にだけ塗る女性が多いです。
 

Bidai(ビダイ)~新婦家とお別れの儀式~

 
新婦の家族とのお別れの儀式ですが、その前に、新婦の家族が新郎の靴を取り上げて「返してほしければ身代金を渡せ!」というちょっとユニークな慣習があります。私の従姉妹たちが見事にこれを成功させ、夫に靴の身代金を交渉していました(笑)
この儀式では、義父が私に美しい銀製の足飾りと、赤い布に包んだビンロウの実を贈ってくれました。義父が私の足にその飾りをつけ、私が家族にビンロウの実を手渡したら、お別れの時間がきたことを意味します。新婦が、安心して新郎家族と一緒に生活できるように、との願いが込められた、象徴的な儀式です。
   

Ghar bhitrauni(ガラ・ビトラウニ)~新郎家から歓迎の儀式~

 
新郎の自宅に移動し、新郎の家族から大歓迎を受けました。この後、4 日間にわたり盛大な儀式とパーティーが行われます。その1つに「新郎新婦が同じお皿で初めて食事する」という儀式があります。この食事は儀式用なので本当は一口だけ食べるのですが、私はお腹が空きすぎて、ずっと食べ続けていました。
私の歓迎会は、ネワール族の伝統文化である「パテボージ(葉っぱパーティー)」で、葉で作ったお皿に盛られた料理を楽しみました。出席者から沢山の贈り物も頂きました。
   

新郎新婦の結婚衣装


私は新婦の伝統的な衣装である「ドゥパッタ・サリー」という赤いサリーを着ました。赤色はヒンドゥー教で「幸運をもたらす」といわれています。
サリーは長方形の布で、長さはなんと約8m!新婦だけで着るのは大変なので、着付け師に依頼します。新郎は一般的に「ダウラ・スルワル」と呼ばれるネパールの伝統的な民族衣装を着ますが、夫は現代的なスーツを選びました。
 

ネワール族の女性は生涯で3 回結婚する?


私は、今の夫と結ばれる前に2回結婚しています。1 回目は「ベル」との結婚。ベルは、ヴィシュヌ神の象徴とされる果物です。2回目は「太陽」との結婚。これは太陽が「永遠」の象徴だからです。ネワール族の女性は、たとえ未来の旦那さんが亡くなったとしても未亡人とならぬよう、幼い頃に「ベル」と「太陽」と結婚するのです。
 

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