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コミュニティーに貢献する農家たちの笑顔

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タイン

FIDRに入団後初のカンボジア訪問にて、コンポンチュナン州で行われている農村開発プロジェクトの現場に行ってきました。そこで印象的だった農家たちについて共有します。

同州で訪問した当プロジェクトのキーファーマ5人は、FIDRが設立を支援している農民組合の主要メンバーでもあります。組合設立のために精一杯頑張っている彼らに私は「キーファーマになって、そして、農民組合が設立された後、生活はどう変わりましたか?」と尋ねました。

すると彼らは自信満々に、且つ輝いた目で語り始めました。

「もちろん変わったよ。今、すごく幸せだ。前は年間250ドル稼いだこともなかったが、今は年間2500ドルも稼げるようになった。そのため娘がちゃんと学校に行けるようになったんだ。以前、この村の人々は『子どもはあまり学校に行かなくてもいい、特に女の子はたくさん勉強しなくてもいい』という考えを持っている人が多かったが、今は『子どもは学校に行かせないといけない』という考えに変わってきた」

「キーファーマになる前に、自分だけの人生を考えるのが精一杯だったんだ。他の村の人はもちろん、自分が住んでいる地域の住民さえも互いに知らなくて、あまり話もしなかった。でも、今は他の地域の人とも仲良く付き合うようになっただけでなく、農業に関する知識やスキルを伝えられるようになったからとてもうれしい」

「以前は養鶏の技術がなく、親や周りの人のやり方を真似していただけだったから、鶏がよく病気になり育たなかった。しかし、今は鶏が元気に育ち、売ることもできるようになった。最近では販売価格が益々上昇しそうなんだ」

5人のキーファーマーとの話は、笑い声が絶えない貴重な2時間となりました。その中で私の心に一番響いたのは、農民組合の経理を担当するチアさんと、副理事長のトラさんの言葉でした。

「次の世代のために、今後の発展に向けて、この地区をリードしたい」(チアさん)
「農民組合に入ってから、色々なことを勉強することができた。得た経験・知識を私みたいな若い世代やその次の世代に広めていきたい」(トラさん)

トラさんはプロジェクトのアシスタントとしても活躍しています。毎日5時に現場から事務所に戻り、スタッフから1時間ほど英語を教えてもらっている頑張り屋の彼に、クメール語で「スース―」(頑張ってくださいね)と言ったら、彼は照れながら、片言で「I will try my best」と言ってくれました。

彼やキーファーマとなりプロジェクトを支えてくださる人がいるからこそ、当プロジェクトは成功することができました。その成果は彼らが所属する農民組合やコミュニティーにとどまらず、近隣のコミュニティーにも波及しています。

農民組合の発展と、今後も継続される当プロジェクトにより、地域住民のポジティブな変化が益々起こっていくことを心から願っています。

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