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雨季のネパール

ブログを書いたスタッフ

黒坂

空が暗くなってきたかと思うと突然降り始めた雨。強風に事務所入り口のアボカドの木もたまらなさそうに大きく揺れている。

ネパールの雨季は6月から9月半ばまで続く。排水管が整備されていないネパールでは、大雨が続くと下水が石畳に溢れ、道は川となる。女性はズボンを捲り上げ、じゃぶじゃぶと帰路を急ぐ。バイクの多いカトマンズでは二人乗り用レインコートを見る機会も多い。前後の2人が一着のレインコートに入るが、後部座席者のほうもポコッと頭が出せるようになっている。なるほど、生活に合わせて工夫している。日本ではまずお目にかからない光景だ。雨が弱くなるまで、店の軒下で雨宿りをする人や、小雨なら傘をささない人も多い。

雨があがると、折りたたんだ傘を後ろ襟に引っかけ持ち運ぶ姿も目にする。店の前では、排水口に詰まったごみを、頼りない小枝で取り出そうと躍起になる店主らを見る。

雨季は農家にとって恵みの雨をもたらしている。しかし、国立緊急対策センター(National Emergency Operation Centre)によると、6月後半の2週間で50人以上が、ネパール各地で発生した洪水やがけ崩れで命を奪われた。今もその数は増え続けている。大切な家や田畑、家畜を流された人々もいる。感染症にかかり下痢で命を落とす子どものニュースも目につくようになる。かけがいのない命が知恵と予防で守られる日が1日も早く訪れることを願う。

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