カンボジア避難民緊急援助報告(第2報)
2025年5月に発生したカンボジア・タイ国境での軍事衝突、さらに同年12月の民間人を巻き込んだ戦闘や空爆により、最大約65万人の人々が国内避難民となりました。これは1993年の内戦終結以来、最も深刻な人道危機とされています。こうした状況の中、FIDRは現地での緊急援助活動に取り組んできました。(※)
※本活動の支援の詳細はこちら
カンボジア内務省が2026年5月17日に発表した情報によると、現在もなお約3万2,000人が自宅に戻ることができていません。多くの家が危険地域に指定され、立ち入りが制限されています。これらの地域では軍事衝突の再発や不発弾の危険が残っており、安全が確認されるまでは帰還が難しい状況です。
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2026年2月10日、FIDRはシェムリアップ州スレイ・スナム郡の3か所の避難キャンプにおいて、合計900世帯に食料や衛生用品などの物資を支援しました。現地で出会った人々の声から、厳しい生活の実態が見えてきました。
幼い子どもを連れて避難している女性たちは、子どもたちの健康を心配していました。
「新鮮な肉や野菜を買うことができず、干し魚ばかり食べています。お金も足りません。子どもたちの体調が心配です。」


家族がおらず、さらに障がいと持病を抱える男性は、孤独な避難生活の不安を語りました。
「持病の薬のため毎日出費があります。以前は漁業に従事していて収入があり、近所の人たちも私を気にかけてくれていましたが、今はこのキャンプで一人きりです。」

65歳の女性は、9人の家族とともにテントで暮らしています。
「テントの中はとても暑いです。厚いプラスチック素材で風通しが悪いことに加え、9人が狭いテントの中で一日中過ごさなければいけないため、息苦しさを感じます。また、全員分の食料や生活に必要なものを揃えるには、多くのお金がかかります。」

さらに、多くの家庭では男性が都市部へ出稼ぎに出ており、キャンプには女性や子ども、高齢者が多く残されています。キャンプで3人の子どもを一人で育てる母親は、涙を流しながら不安を語りました。
「早く家に帰って、元の生活に戻りたいです。以前のように家で商売ができれば、夫もプノンペンに働きに行かずに済み、家族で一緒に暮らせるのに。」

別の女性は、3人の子どもを両親に預け、仕事を求めてプノンペンへ向かった経験を話してくれました。
「夫と一緒に仕事を探しに行きましたが、プノンペンに頼れる親戚や友人がおらず、仕事は見つかりませんでした。工場では、年齢やスキルがないことを理由に断られました。約1か月の仕事を探し回った末、貯金が尽きかけ、再びキャンプへ戻ってくるしかありませんでした。」
本記事でご紹介した声は、支援を必要としている多くの人々のほんの一部にすぎません。家や学校を失い、帰還が制限されている人々は、今の避難生活がさらに続くと予測されます。
皆様のご支援が避難民の明日への希望につながります。これまでにご寄付をお寄せくださった皆様に、心より感謝いたします。引き続き、カンボジア避難民緊急援助募金へのご協力を、どうかよろしくお願い申し上げます。