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カンボジアの子どもたちの健康のために ~「食生活指針」完成まであと一歩~

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保健省や教育省、WHOや国立保健研究所などから構成されるワーキンググループ。フードピラミッドのデザインやスローガンの文言を巡って白熱した議論がなされました

これまで「カンボジア給食支援プロジェクト」でご報告していた学齢期の子どもたちのための食生活指針(カンボジア版「食事バランスガイド」)の開発とその普及は、これまでのプロジェクトから独立し、2017年4月から「栄養教育普及プロジェクト」として取り組むことになりました。

フードベースの食生活指針(英語名Food-Based Dietary Guidelines =FBDG)は、健康的な食生活を送るための誰でもわかりやすいシンプルなスローガンと、何をどのくらい食べたらよいのかを示すフードピラミッドなどで構成されています。1992年に国連機関のWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)の共催で開かれた国際栄養会議において採択された『世界栄養宣言とその行動計画』には、“各国政府はそれぞれの自国民のために適切な食生活と生活習慣を促進する食事指針を定めるべきである”と書かれており、各国の食事指針が紹介されているFAOの公式ウェブサイトでも、アジア太平洋地域に加盟している29か国のうち、先進国を中心とした17か国で定められていることがわかります。

しかし、その中にカンボジアの名前はありません。栄養士という職業がなく養成機関もないカンボジアでは、科学的根拠のもとに食習慣や栄養上の課題を引き出し、その上に検証を繰り返して策定しなければならない食生活指針は、それだけの専門技術、労力、時間、そして資金が必要であるため、ずっと後回しにされてきました。

FIDRは、2008年からカンボジア国立小児病院での病院給食と栄養管理システム導入および人材育成に力を注ぎ、同国の保健省とも良好な関係を築いてきました。その信頼もあり、2013年に保健省から食生活指針の策定に力を貸してほしいとの要請を受けました。

食生活指針をつくるには、その国で定められた、一日にどのくらいの栄養素を取るべきかを示す「推奨栄養所要量」(食事摂取基準)が必要です。同国ではそれすら存在していなかったため、まずは「推奨栄養所要量」を策定するため、対象人口の食事摂取状況と栄養状態のリサーチからはじめ、2014年より全国調査を実施しました。

カンボジアとしてだけでなく、FIDRとしても全てが初の試みであるため、一つ一つ日本人専門家のアドバイスを受けながら着実に進めてきました。(参考:過去の記事)その他にもカンボジア版「食事バランスガイド」を普及させるため、できるだけわかりやすいポスターやパンフレットの教材を作り、都市部や農村部の小中学生対象にパイロット調査を行った他、ワーキンググループメンバーや他団体の有識者などの意見もうかがいながら、何度も手直しを繰り返しました。

食生活指針の策定に関わる皆が「よし、これでいこう!」と合意に至るまで本当に大変な道のりでしたが、プロジェクト開始から3年の道のりを経て、保健省に提出するまであと一歩というところに来ています。

「あともう一歩、がんばろう!」
プロジェクトチームのメンバーたちと励まし合いながら取り組んでいます。

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