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2017年4月、FIDRに新たな活動拠点が生まれます!
カンボジア東部、メコン川流域に位置する「クラチェ」という州です。

クラチェ州は、プノンペンから車で6時間ほどのところにあります。
世界的に減少している「カワイルカ」が生息するエリアで、観光地としても人気があります。道中、田園風景を眺めながら国道をスイスイ走り抜けたり、日本政府の支援によってメコン川に架けられた「きずな橋」を渡ったり、未舗装で砂が舞うでこぼこ道を通ったりしながら向かいます。

通常、朝6時にプノンペンを出発して、お昼過ぎには州都に到着します。その中心にあるクラチェ州病院 (Kratie Provincial Referral Hospital)が、FIDRの小児外科支援プロジェクトの新たな舞台です。

この病院は州内で最も大きな総合病院で、他の病院からの搬送患者も受け入れています。カンボジア北東部地域の中心に位置しており、将来的には隣接する他州からの搬送患者を受け入れるような地域の基幹病院になる可能性も秘めています。

FIDRではこれまで20年間にわたり、首都プノンペンにある国立小児病院を拠点として小児外科疾患の子どもたちが適切な診断や治療を受けられるよう支援を続けてきました。過去の内戦により人材も医療設備も失い、小児外科という医療分野すら確立していなかったプロジェクト開始当初以来、外科医・麻酔医や看護師の人材育成や施設の建設・拡充など、FIDRは病院側とともに根気強く歩んできました。その結果、同病院は今や小児外科の実践と教育の両面において国内トップレベルの医療機関となっています。

その医師や看護師たちは、自らの技術を他の医療者へと伝えるべき貴重な存在となっています。医療技術が、カンボジア人からカンボジア人へと継承されるべき時代に来ているのです。

2017年、FIDRは新たな挑戦として、国立小児病院に蓄積された知見や経験を地方医療の発展へと繋げ、州レベルでも十分な小児外科治療を受けられる体制作りを目指し、5年間のプロジェクトを開始します。拠点はクラチェ州病院ですが、技術移転の主な担い手は国立小児病院の医療従事者の皆さんです。

長い道のりになることが予想されますが、国立小児病院、クラチェ州内のあらゆる病院、保健行政機関、そして日本の専門家の皆様のお力も借りながら、子どもたちへ適切な医療サービスを届けるべく着実に歩んでいきます。


【プロジェクトチームの紹介】
FIDRカンボジア事務所でこれから始まる新プロジェクトを担い、構想を練りながら準備を進めてきた小児外科支援チームの3名に、プロジェクトへの思いを語ってもらいました!
● チア・ソパル(プロジェクト・マネージャー)


● ダオク・ブンソヴァン(プロジェクト・コーディネーター)


● プロム・ティニー(シニア・プロジェクト・ファシリテーター)


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