FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

クァンナム省山岳地域における食糧生産支援

「考える農家」「行動する農家」で収穫倍増

プロジェクトが挑む課題

山岳地域では稲作の収量が低く、住民は食糧の不足や不安定な収入に見舞われています。

その課題の背景にあるのは

ベトナム中部のクァンナム省タイヤン郡は、90%以上の住民が山岳少数民族のカトゥー族で占められています。この地で、FIDRは2008年度から2011年度まで地域総合開発プロジェクトを実施しました。その活動のひとつに米の収量増加を目的とするSRI農法(※)の普及がありました。米の生産性が低いという課題の解消に向けて顕著な成果をあげたこの活動は、ベトナム政府より高い評価を受けました。

FIDRは、タイヤン郡における経験を活かして、2012年度より対象地域を近隣の他の郡にも拡大して、稲作の増産に取り組みます。ベトナム中部山岳地域における食糧不足の解消、ひいては人々の生活状況の向上を目指します。

※SRI(System of Rice Intensification)農法とは
稲の品種改良や化学肥料や農薬に頼らずに、高い収穫を実現できる稲の栽培方法。発芽後1〜2週間の乳苗を1本程度ずつ広い間隔で植える、田の水位管理を厳密に行い、除草を確実に行うといった作業により稲の生育力を高めることが特徴。従来の栽培法に比べ種籾や水の使用を大幅に減らしつつ、2~3倍の収量が得られるため、多くの開発途上国で導入が進んでいる。

FIDRが目指すのは

対象地域において、SRI農法を推進し、地域住民の食糧生産の安定化を目指します。

プロジェクトの活動場所

クァンナム省内6郡およびトゥアティエンフエ省内1郡

プロジェクトの効果を受ける人たち

直接受益者
・7郡14社の農民:約44,800人
間接受益者
・7郡全社の農民:約197,000人

現地で行う取り組み

1. 「農民実践学校」の開催による米栽培技術などの研修
2. 農民ネットワークの構築・強化:ワークショップ及び定例会合開催
3. SRI農法普及用教材及び広報資料製作
4. 支援体制の強化:モニタリングシステムの構築・評価

活動の期間

2016年度〜2018年度

FIDRのアプローチの特色

カンボジアでの農村開発事業、続いてベトナムにてタイヤン郡地域総合開発事業で、FIDRは稲作農家にSRI農法を広めてきました。積み重ねてきた実践の経験をこのプロジェクトに十分に活かします。一般に、SRI農法は平地で実践されるものですが、山岳地域への導入は前例の少ない試みのため、このプロジェクトは研究者からの注目を集めています。また、農家のネットワークを構築することにより、農業従事者みずからが協力しつつ、考え、行動するようになり、知識、技術が確実に地域に根付いていきます。

プロジェクトの今