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一石五鳥をねらえ!…いや一石十鳥だ!~プロジェクトが生み出したもの~(その3)

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これまでの経験が未来へ繋がる

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大がはじまってからの約9か月、ナムザン郡の少数民族の人々は、人の移動が大きく制限される中でどのように自分たちの商品やサービスを提供できるかを考え、新たなアクションを始めました。
「カトゥー族ツアー」を実施し観光客を迎え入れていた村では、農作物の出荷を開始しました。試行していたカトゥー族の伝統料理の紹介イベントを元にしたデリバリーサービスや、オンライン版カトゥー族ツアーのアイデア等も生まれ、実現に向けた準備が着々と進んでいます。オンラインツアーは11月にいよいよ販売開始される予定です(詳しくはウェブサイト、SNS等でご案内します)。2トンの豆の出荷を成し遂げた成功体験で得た自信が次のアイデアに繋がり、カトゥー族の人々は状況の変化に臨機応変に対応しています。

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ダナン市でカトゥー族料理やプロジェクトで開発された特産品の紹介イベントを開催

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こんな料理がデリバリーされる日が来るかも?

少数民族の社会参画は健全な経済成長には欠かせないながらも容易ではなく、ベトナム政府の重要な課題です。当プロジェクトは、見事にその参画を促し、ナムザン郡の住民の収入向上だけではなく、文字通り地域活性化につなげることができました。クァンナム省人民委員会レ・チ・タン委員長(日本の県知事にあたります)は、このプロジェクトで構築されたモデルを「ナムザン・モデル」と名付け、対象地を9郡に広げた新プロジェクトをFIDRに要請しました。

ナムザン郡の豊かな自然、地域資源を活かした商品に価値があること、そして需要があること。それらを提供する喜びと、創作の楽しみは、誰しもが享受できるものです。私たちFIDRの次なる挑戦は、クァンナム省内に、山岳国境地域からのユニークな商品やサービスが流通するしくみをつくり、これまでつながるチャンスがなかった人々が市場経済に参画する機会をもたらす基盤を確立することです。

「このプロジェクトには、多くの参加者、関係者がいました。できる限り多くの人々の声を聞き、みんながいつでも笑顔で参加できるように地域・人々・自然の調和を大切にしながらプロジェクトを進めました」(アシスタント・プロジェクトマネージャー ホア職員)

「人々には皆、誇れるものがあり、それを共に喜べる、誰でも参加できる、そんな環境や仕組みをつくりあげるお手伝いができたことに、心から感謝するばかりです」(ベトナム事務所 大槻所長)

 人々から、もっと注文受けられるよ!もっとできるよ!という、「もっとやりたい」、「もっとできる」という言葉が多くなりました。地域が、人々がまさに活性化している、そんな時に、無事プロジェクトを完了することができました。ナムザン郡のこの勢いは、次のプロジェクトで他郡にも伝播し、さらに多くの人が参画できる場づくりに繋がることを期待しています。