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「SRI農法」普及の10年を振り返るワークショップに事業関係者が参加しました

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FIDRは、稲作の生産量の向上を通じた食糧安全の確保を目的に、ベトナム中部山岳地域2省7郡において「SRI農法*」の普及に取り組んでいます。ベトナム政府は2007年から同農法の全国的な普及を目指しており、これまでベトナム北部での活動が注目されてきました。FIDRは、2010年にベトナム中部クァンナム省タイヤン郡において試験的にこの農法を導入し、その効果が確認されたため、2012年にはプロジェクト対象地を省内3郡に、さらに2015年には隣の省からも要請を受け2省7郡に拡げ、普及に取り組んでいます。

昨年、政府関係者、研究機関、NGOなどが参加する国内ネットワークが設置されましたが、FIDRはそのアプローチが普及に効果的であるとの評価を受け、このネットワークへの参加を求められるとともに、同農法の普及のための教材製作の依頼を受けました。

9月下旬、北部のタイグエン省で同ネットワークのワークショップが開催され、FIDRの職員や事業関係者ら15名が参加しました。この会は、ベトナムにおけるSRI農法普及の10年を振り返るものとして、参加者がこれまでの経験や学びを共有する機会となり、FIDRの事業関係者も中部地域での活動や普及教材を紹介しました。ワークショップへの参加を通じ、北部とのつながりができただけではなく、プロジェクト活動の共有を通して事業関係者に更なるオーナーシップが芽生え、お互いの信頼・協力関係の構築の機会となりました。


*SRI(System of Rice Intensification)農法:稲の品種改良や化学肥料や農薬に頼らずに、高い収穫を実現できる稲の栽培方法。発芽してから1?2週間の乳苗を広い間隔で1本ずつ植え、水田を時々乾燥させることで、苗どうしが競争することなく丈夫に稲が育つようになる。水や肥料などの投入を減らして、より多くの収量を上げることが可能となる。