子どもの栄養改善を目的とする本プロジェクトは対象地域で選ばれた「保健ネットワークメンバー」と呼ばれる保健や栄養に関してのアドバイザーよって、講習会や調理実習が行われています。FIDRとしては本プロジェクトを進めていくうえで、主に栄養や子育て、衛生に関する知識の普及や、その普及を継続させていく仕組みを支援していますが、実質的に住民の方々と接することが多いネットワークメンバーの活躍は、プロジェクトを成功させる上で重要なカギとなります。

ネットワークメンバーは、対象地域の中で選ばれたお母さんたちと、村の保健担当者で構成されています。今までに、ネットワークメンバーたちによって、クッキングデモンストレーション(調理実習)や、栄養や衛生知識に関する講習会が、月におよそ1度ずつ行われてきました。最初は自分が講師となって講習会を開くことに自信が持てず、うまく説明できないこともありましたが、FIDRの支援でネットワークメンバー向けの勉強会を行いつつ、講習会の回数を重ねていくに連れて、参加者の新米お母さん達からも信頼されるようになり、徐々に自信を持って説明できるようになってきました。

今回、FIDRの支援により、ネットワークメンバーがベトナムの他の地域で行われている他団体のプロジェクトを見学するツアーが実施され、実習や講習会を開くためのノウハウについて勉強してきました。同じネットワークメンバー同士で自分たちの仕組みとの相違や、うまくいっている点、難しい点などの意見交換も積極的に行い、問題解決のヒントを得たようです。

この経験が、ネットワークメンバーの今後の活動に活かされていくことを期待しています。

コントゥム省子どもの栄養改善