FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

プロジェクトの今 - カンボジア小児外科支援

2015年11月30日

20年間のプロジェクトの成果をまとめた動画を制作しました

20年間のプロジェクトの成果をまとめた動画を制作しました

1996年にカンボジア国立小児病院(NPH)を事業地として始まった本プロジェクトは、第4フェーズの最終年度を迎えています。そこで、この20年間のプロジェクトの成果をまとめた動画を制作するため、NPH外科・麻酔科の職員らにインタビューを行いました。

インタビューでは、多くのNPH職員が、プロジェクト開始時から現在までのNPH外科部門における医療の向上について振り返って話をしてくれました。中でも印象的だったのは、NPH外科部長ヴッティ医師が、プロジェクトを通じて遂げた大きな変化として「(プロジェクト開始時は)教えてもらう立場だった自分たちカンボジア人医師が、今では教える立場になった」と語ったことです。

プロジェクト開始時、外科部門を持たなかったNPHは、FIDRの支援による施設・機材配備や人材育成により、今では、全国の医師や看護師に対して小児外科や小児麻酔に関する研修を実施するなど、この国の小児外科医療において主導的な役割を果たすまでになりました。ヴッティ医師のコメントからは、プロジェクトと共に、NPH外科部門をリードしてきた者としての、誇りと自負が感じられました。

インタビューを通して、本プロジェクトの最大の成果は、NPHの医師をはじめ小児外科医療に従事する医療者を育てたこと、そして彼らが、「自分こそがカンボジアにおける小児外科医療の発展の担い手である」という意識を持つようになったことだと感じました。

2015年06月19日

地方の保健センター職員により、小児外科患者の早期発見が進んでいます

地方の保健センター職員により、小児外科患者の早期発見が進んでいます

6月、本プロジェクトの職員が、カンボジア北部に位置するプレアヴィヒア州の保健センター2箇所を訪問しました。

本プロジェクトでは、2014年3月、同州にて、州内の保健センター職員を対象とした小児外科基礎シンポジウムを開催しました。このシンポジウムは、地域住民に最も身近な公的医療機関である保健センターの職員に、典型的な小児外科の疾患の知識を教えて、職員が治療が必要な小児外科患者を迅速に発見し、適切な治療のために病院に搬送できるようになることを目指すものです。

今回の訪問は、シンポジウムでの学びに基づき、保健センター職員が、実際に小児外科患者の発見と搬送を行っているかどうかをモニタリングすることが目的でした。保健センター職員の知識と日常業務を確認するため、事前連絡なしに訪問しました。

結果は、大変嬉しいものでした。いずれの保健センターでも、職員は、小児外科患者の発見と搬送という自らの役目を十分に理解し、シンポジウムにて配布した小児外科疾患を掲載したポスターを参考にしながら、小児外科患者の発見に注力していました。1つの保健センターでは、シンポジウム後、月に1~2名の小児外科患者を病院に搬送するようになったと言います。

事前連絡なしの訪問を快く受け入れてもらえたばかりか、保健センター職員たちがシンポジウムでの学びを十分に活かして小児外科の発展に貢献している様子を知り、感謝と安堵の気持ちで帰路についたFIDR職員でした。

※写真:小児外科患者の搬送について状況を話す保健センター職員(写真左)とFIDR職員(同右)シンポジウム配布した小児外科ポスターが保健センターの壁に貼られている(右上)

2015年03月17日

小児麻酔研修の修了式が行われました

小児麻酔研修の修了式が行われました

2月、国立小児病院(NPH)にて、第4期小児麻酔研修の修了式が行われました。この研修は、地方における小児外科向上のため、2011年より本プロジェクトとNPHが共同で行っています。NPH麻酔スタッフが講師となり、地方病院の麻酔スタッフに小児麻酔に関する講義と臨床指導を行います。

2011年の開始以来、本研修に対する周囲の評判は次第に高まり、今では、本プロジェクトが提供する奨学金対象外の麻酔スタッフによる自弁での受講も増えています。また、カンボジア保健省も本研修の成果に注目し、2013年から、本研修は保健省が認定する教育プログラムとなりました。

今回の修了式では、今期の研修生10名を代表して、ポイ・ポト郡病院のテス・ソン看護師が挨拶をしました。「この研修は、研修生が、個人的な麻酔技能を向上させるだけでなく、手術を通して子どもを救えるようになることを目的としている。ゆくゆくは、カンボジアにおける子どもの死亡率低下に、自分たちが貢献したい」

研修生の力強い言葉を聞いて、本研修がカンボジアの小児外科に残そうとしている大きな成果を、改めて感じました。


※写真:研修期間中、NPH手術室にて、麻酔薬の準備をするテス・ソン看護師(写真奥)

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