FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

プロジェクトの今 - カンボジア小児外科支援

2011年11月24日 更新担当者:川村

地域の看護師を対象に講習会を開催

地域の看護師を対象に講習会を開催

8月1日にクラチェ州保健局にて、地域保健センターの看護師40名を対象に、基礎小児外科講習会を開催しました。クラチェ州の地方病院には、FIDRの支援により首都プノンペンの国立小児病院で小児外科研修を受けた外科医2名が勤務しています。今回の講習会開催は、多くの子どもの患者が地方病院に訪れるように宣伝する狙いがあります。小児科医や産婦人科医のいないカンボジアの地方では、出産直後の乳幼児の健康をチェックするのは村の看護師です。しかし、看護師の知識の不足から、緊急性の高い疾患でも異常を見分けることが出来ず、多くの子どもたちが病院に運ばれずに亡くなっています。そこで講習会では、乳幼児の先天性奇形の見分け方と地方病院に迅速に搬送する重要性を看護師たちに伝えました。
FIDRによる地方講習会は今回が3回目となります。受講者全員を対象に実施した事後テストの結果から、十分に講習内容を理解したことが認められました。過去2回と同様に、今回も村から地方病院への子どもの患者の照会・搬送件数が大幅に増加することが期待されます。

2011年10月18日 更新担当者:水崎 那津子(看護師)

日本とカンボジアの医療交流@国立小児病院

日本とカンボジアの医療交流@国立小児病院

去る7月20日、日本の歯科医師と歯科衛生士の団体「NPOカムカムクメール」のスタッフの方々と一緒に国立小児病院(以下NPH)の外科病棟内のプレイルームで共同研修を開催しました。

カムカムクメールによる研修の前半は、外科と手術棟の看護師、プレイルームの学生ボランティア、患者保護者を対象とした「子どもへの効果的な歯科衛生指導法」の説明でした。後半は人形劇を用いて、子どもたちに歯の大切さや歯磨きの必要性などを教えて頂きました。

NPHの看護師たちにとっても、子どもたちにとっても、「歯」について詳しい知識を得る初めての機会となりました。カンボジアでは、まだ歯の衛生に関心を持つ人は少なく、歯磨きの習慣も定着していません。甘いものはよく食べるのですが、そのまま放置し、虫歯になっている子どもが沢山います。今回の研修を機に、効果的な歯磨き指導がNPHで行われると期待しています。

9月5日には、聖路加国際病院のボランティアグループ「ルカ・ジャパン」の方々がNPHを訪問しました。病棟見学の後、「ランチョンセミナー」という形で「仕事に対するモチベーション」を題材に、NPH外科の看護師たちとディスカッションを行いました。

このセミナーを通して、NPHの看護師たちは、日本の看護教育システムのことや、そのシステムが日本の看護師の仕事に対するモチベーションに繋がることなどを学びました。

意見の交換を通して、日本とカンボジアの医療従事者がお互いに刺激を受け、良い経験ができました。そんな私もこの2つの共同研修で、両国の医療従事者よりたくさんの刺激を受け、引き続きここで頑張ろう!そう思う機会となりました。

2011年08月15日 更新担当者:水崎 那津子(看護師)

アンコール小児病院研修のその後

アンコール小児病院研修のその後

FIDRが支援する国立小児病院(NPH)の外科の看護師たちを対象に、昨年11月から今年1月末までアンコール小児病院(以下AHC)で院外研修を行いました。新しいことに触れ、同じカンボジア人のAHCの看護師からたくさんの刺激を受けた研修から、早くも半年が過ぎました。

自らの仕事の向上への思いが冷めぬうちに、学んだことを皆で復習しようと、手術棟看護師は5月に、外科看護師は7月に集中トレーニングをNPHで実施しました。
トレーニングは、AHCで学んだ「緊急時の対応」「手術前後の看護」、そして大きな課題だった「外科病棟と手術棟との連携」などを、どう日常業務の中で改善していくかを自分たちで考えるもので、研修を受けた看護師全員が、責任を持って資料作りから講義までをすべて担当しました。
パソコンに不慣れな看護師もいるため、まずその操作の仕方から教え合い、資料作りにも手を抜かなかったこと、今まで見過ごしてきた問題点をこの機会に解決したいと、トレーニングの時間を延長してとことん話し合ったことなど、彼らの姿は今までとは違って見えました。

実は、今までNPH外科の看護師たちが自主的に物事を計画し、実行しようという意識はほとんどなかったのです。今回は彼らの意欲が本物であり、自分たちの業務を変えたい!という強い思いがあることが、はっきりと見て取れました。私も彼らの後押しができるように、このトレーニングをバネに、一緒に業務改善を目指したいと思っています!

2011年06月27日 更新担当者:水崎 那津子(看護師)

プレイルームで「子どもの日」のパーティ

プレイルームで「子どもの日」のパーティ

外科病棟には、2006年に設置したプレイルーム(子どもの遊び場)があります。このプレイルームは、子どもの遊び場としてだけでなく、子どもたちの手術前後に抱えている不安を少しでも和らげるため、そして傷の痛みを少しでも忘れるために作られました。
また、絵本や塗り絵、楽器などで遊ぶ以外に、子どもたちに歯磨きや手洗いなどの衛生活動を教える場所でもあります。カンボジアの大学生たちが、定期的にボランティアとして、プレイルームのこれらの活動を手伝ってくれています。

6月1日は、カンボジアの「子どもの日」でした。通常祝日は開放されないプレイルームですが、この日だけ特別に開放しパーティーを開くことになりました。これは、「病院にいる子どもたちのために何かイベントを行いたい」と、学生ボランティアさんたちからの提案です。当日、プレイルームは風船や折り紙で飾り付けられ、沢山の子どもたちが集まりました。
また、学生ボランティアさんたちが、お金を少しずつ出し合って買ったケーキや果物のプレゼントに、子どもたちはみんな大喜びです!中には自分がもらったものを隠し、何度もお菓子をもらいに来る子も・・・。子どもがお菓子好きなのは、万国共通のようです。おなかがいっぱいになった後は、楽器を吹いたり、パズルをしたり、ボール遊びなどをして、親たちと一緒に楽しみました。プレイルームには、いつも以上の子どもたちの素敵な笑顔がありました。これからも、このプレイルームが、入院中の子どもたちの痛みや辛さを少しでも和らげることのできる場所であればいいなと改めて思いました。
今後もボランティアさんたちと協力しながら、プレイルームでの活動を通して、子どもたちのケアを行っていきたいと思います!

2011年05月26日 更新担当者:水崎 那津子(看護師)

外科病棟の改装

外科病棟の改装

外科病棟内には、重症者患者や手術後患者を一定期間集中的に治療や看護ができる「重症患者観察室」という部屋があります。ところが、この部屋が十分に機能していないという問題が長年続いています。その原因の1つに外科病棟の設計上の問題がありました。

看護師たちは、午前中の外来診察室や入院患者の処置室での患者への対応が終了すると、重症患者観察室から離れたナースステーションで、患者記録や日々の事務作業を行っていました。このナースステーションと重症患者観察室の距離が、「意識的に定期的に、重症患者観察室に患者の様子を見に行く」という看護師の認識を遠ざける一因にもなっていたのです。
私たちは、長年の問題を解決するために、まずは外科病棟を改装することに決めました。

重症患者観察室のすぐ前に新ナースステーションを設けましたました。多忙な看護師たちが、事務作業を行いながら24時間患者を観察し続けることが出来るよう、新ナースステーションと同観察室のそれぞれ廊下側の一部分をガラス張りに改装しました。同観察室の目の前には、モニターや薬剤等の看護活動に必要なものと、人員が配備されました。以前まで遠かったナースステーションがすぐ前にできたことで、看護師がいつでも患者を観察できるようになりました。もう患者が看護師を探すこともありません。

病棟もリフレッシュ、気分もリフレッシュ!看護師たちが重症患者の観察を意識的に定期的に行うことができるよう、私もしっかりと指導して行きたいと思います。

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