FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

ダーディン郡地域総合開発

深刻な貧困問題に立ち向かう

プロジェクトが挑む課題

ネパールは、1990年代の内戦から少しずつ復興しつつあるものの、人間開発指標の順位はアジアの中でも最も低いグループに属します。特に山間部は特に深刻な貧困状態にあり、教育、保健、食料、地域経済など人々の生活に直接かかわる領域に多くの問題が存在しています。

ダーディン郡は、首都カトマンズの西に隣接する地域であるものの、成人識字率の低さ、5才未満児の栄養状態の悪さ、妊産婦死亡率の高さといった点で際立っています。プロジェクトが対象とする4つの地区は、ダーディン郡の中でも、ダリット*の世帯が占める比率が特に高く、公共サービスをはじめとする住民の生活をサポートする体制がきわめて弱い状況です。

ダリット*:社会階層の最底辺に位置づけられ、いずれのカーストにも属さないとされて差別、迫害を受ける人たち。ダリット(Dalit)とは「抑圧された」の意で、当事者グループ自身が用いる呼称。

その課題の背景にあるのは

ヒマラヤ山脈の険しい地形が、人や物資の移動の大きな制約となり、電気や通信などの整備も容易ではありません。こうした自然条件に加えて、内戦からの回復が間もない現在、地方の行政がまだ十分に機能しておらず、公共サービスが手薄なのが実情です。行政の最小単位である村のレベルの自治体では、地域の課題を総合的に解決していく必要性を認識しているものの、その取り組みは非常に遅れています。そのため、村の自治能力の強化とともに、各世帯での生活改善への取り組みが急がれます。

FIDRが目指すのは

貧困地域であるダーディン郡の人々の生活改善と生活水準の向上を図ります。

プロジェクトの活動場所

バグマティ県ダーディン郡内4地区

プロジェクトの効果を受ける人たち

ダーディン郡内4地区の住民 約41,000人(約7,500世帯)

現地で行う取り組み

1. 農業生産性の向上:農地及び農法改善など
2. 学校や地域の保健活動強化:地域保健員の研修及び学校保健の導入など
3. 収入向上支援:新しい作物の導入及び地元資源の活用
4. 教育環境の改善:教員の研修など
5. 地域コミュニティーの強化:地域リーダーの育成とコミュニティー活動の充実

活動の期間

2011年9月〜2018年3月

FIDRのアプローチの特色

当プロジェクトでは、3つのアプローチを採用しています。

@自治体を通じて地域課題に取り組む
A社会階層の最も低い世帯による生活改善アプローチ
B現地NGOとの協働

この3つのアプローチを採用することで、地域の結束を高めつつ、世帯ごとの課題に対する改善を重ねることができます。

ネパールは今までに多くの援助団体による、様々な分野の支援を受けてきています。そのため知識や技術に関しては多くの蓄積があることから、FIDRは新しいものを持ちこむという発想ではなく、すでに地元にあるもの、一度試してみたもの、周囲地域で取り入れたものなどを積極的に活用することで、資源が身近にあることに気づき、小さな改善を繰り返すことで、生活が向上していくプロセスを実現してまいります。

現地協力団体

Japan Nepal Health and Tuberculosis Research Association (JANTRA)
Youth Campaign for Social Progress (YOUCASP)

プロジェクトの今