
カンボジア産ふりかけ
Produced by 「ツナグプロジェクト」

カンボジアの食材と日本の食が出会う「つながり」の輪







ふりかけが、カンボジアの村を変えた!
カンボジア・コンポンレーン郡の地域の課題を解決しようと、
公益財団法人国際開発救援財団(略称FIDR「ファイダー」)とニッシントーア・岩尾株式会社が
「ツナグプロジェクト」として共同で開発・生産支援に取り組むカンボジア産ふりかけ。
日本の食文化とカンボジアの食材が出会い、地元の皆さんの手で丁寧に作られるふりかけは
人々に栄養を届けて、新たな特産品ともなり、地域の人々に健康と誇りをもたらしています。

首都・プノンペンから北へ約100㎞、車で約2時間の場所に位置するコンポンチュナン州。州中心部の町とを隔てる大河川、トンレサップ川の先に、コンポンレーン郡があります。 同郡はカンボジアの中で貧困率が特に高い地域の一つです。FIDRは2023年からここで人々の暮らし全体を改善するため「農村開発プロジェクト」を実施しています。

州中心部の町からコンポンレーン郡への交通手段は、人も車両も載せる渡し舟(フェリー)が1日数便あるだけです。船を降りると、町とは風景が一変します。土埃が舞う未舗装の道もあちこちに見られ、商店もまばらです。都会の喧騒から離れ、のどかなカンボジアの原風景を今も残しています。さらに、ここは古来から雨季(5~10月)になると広い範囲で地面が冠水する氾濫原であるため、地元住民の生活、生産活動には厳しい環境です。

このような地理条件にあるコンポンレーン郡には、目立った地場産品もなければ、働き口としての企業もなく、人々は主に農業と漁業で生計を立てています。農業では米を栽培するほか、豆類、なす、おくら、葉野菜などの野菜を生産しています。漁業ではトンレサップ湖や周辺の河川で多様な淡水魚を漁獲し、自家消費に加え、市場で販売することで重要な収入源となっています。

灌漑設備が整備されていないため乾季は水不足に悩まされます。一方で、雨季は河川の増水により道も農地も冠水し、まるで大海原のような風景に一変する地区もあります。カンボジアでは、一般に雨季に農作物を生産しますが、コンポンレーン郡の川沿いの地域では、水が引き始める乾季の到来を待って田植えを始めます。

冠水地域では、農耕ができない雨季の間は川の恩恵による漁業が人々の生活を支えます。夜が明ける前にボートで繰り出し、わずかにとれた小魚は、家庭で消費するとともに、一部は市場で販売し、生計を支える収入源としています。 しかし、農業・漁業だけでは十分な収入が得られずに、遠方への出稼ぎや、高利貸しからの借金に頼る世帯も多くあります。

食生活に目を向けると、子どもたちの栄養不良も大きな課題です。成長に必要な栄養を十分に取ることができていないため、痩せていて小柄な身体が目立ちます。

2023年、FIDRはこの地に変化をもたらす取り組みを、法人賛助会員のニッシントーア・岩尾株式会社と共同で開始しました。私たちが注目したのは、「困っていることは何か」ではなく、「ここにあるものは何か」。トンレサップ川に棲む豊富な魚、そして魚の加工技術があります。天日干しにしたり、魚醤作りの樽で発酵させたり、串刺しにして炭火で燻製魚を作ったりと、魚を加工する技術や習慣が根付いていました。
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日々の食卓には、地域で捕れる魚や自分たちで育てた米、野菜が並びます。外部から来た私たちが、地域にあるものを組み合わせることで、コンポンレーン郡の暮らしが良くなるお手伝いができないか。そんな気持ちで、その土地を歩いて観察し、地元の行政や住民の方々と対話を続けました。
※2023年撮影。ニッシントーア・岩尾株式会社の社員・長谷川様(左端)、神成様(左から2番目)が定期的に現地へ出張してくださり、FIDRスタッフたち(所長の佐伯:右端)と絆を深めながら一歩一歩プロジェクトを進めました。
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調査*では99%の住民が自分の村が好きであると回答したこの地域で、「村を離れることなく収入が向上すること」と「人々の栄養が改善すること」。これらふたつの願いに応えるべく、私たちがたどり着いたアイディアが、日本の食卓ではおなじみの「ふりかけ」でした。普段から食されている燻製魚を骨ごと砕いて、乾燥野菜を混ぜれば、地元の食材を使ったふりかけの出来上がりです。ご飯にかけるだけで、手軽にカルシウムやタンパク質を補えます。これを家庭で食べるだけではなく、地場産品として売り出すことで副収入源にもなります。ふりかけ生産は、一石二鳥の効果をもたらすのです。何より、自分たちの作ったふりかけが広く受け入れられることで、一人ひとりが自信を持ち、主体的になり、村や地域を変える主役へと成長します。ふりかけは、地域開発の大きな推進力とも言える存在です。
*2023(FIDR2023年ベースライン調査(FIDR実施)
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行政や住民の皆さんも興味を持ち、コンポンレーン郡の食材を使ったふりかけ作りがスタートしました。カンボジアの食材と日本の食文化がつながり、住民とNGOと企業とがつながり、商品がコンポンレーン郡と外の地域とがつながります。そこでこれを「ツナグプロジェクト」と銘打って取り組んでいます。
カンボジアは日本と同じ米飯文化。毎日お米をたくさん食べます!
「ふりかける」という食べ方こそないものの、豚肉や鶏肉をご飯にのせる丼のような食べ方は一般的です。とれた魚も、焼いたり干したり、魚粉にしてスープに入れたりなど、とても身近な存在。ご飯と魚の組み合わせというふりかけは、カンボジアの味覚に馴染みます。
原材料は全て、地元の市場で手に入る、普段から慣れ親しんだ食材であり、 持続可能で生産者の顔が見えるため、安心して食べられます。 調味料やゴマ、村で採れる野菜など、身近な食材を活用しながら、 しっかり栄養が摂れるようにするため、生産者どうしでお金を出し合いつつ、 レシピの試行錯誤を繰り返しました。大事にしたのは、 作り手自身が「美味しい」と思えること。自分たちが作った食品に、自信を持てること。「誰かに食べてもらいたい」という気持ちを持てること。そう思える風味を追求しました。
まさに、地元住民の「誇り」が込められた商品です。

使われている食材

商品写真

商品ラベル
地域の人々を元気に!
カンボジアで不足しがちなタンパク質やカルシウムを多く含み、普段の食事にふりかけるだけで栄養補給ができる※
魚風味はカンボジアの人々の味覚に合い、大人も子どもも美味しく食べられる
収益はふりかけ生産者に還元され、さらに原材料の生産者にも波及して地域全体が潤う
※小さじ1杯(10g)のコンポンレーン産ふりかけで牛乳コップ半分のカルシウム、ゆで卵半分のたんぱく質が摂取できます
カンボジア産食材 x 日本文化で
新たな特産品に!
日本食や日本製品が好まれるカンボジアで、日本の食文化として注目を集めている
コンポンレーン郡で生産された原材料を活用し、地域経済の活性化に貢献
コンポンチュナン州を代表する新たな特産品に(多くの全国物産展に招聘)
そしてなにより、
ふりかけ作りを通じて、人々に自信がつく。村を変えるきっかけになる!

手作業で燻製魚の焦げた頭や尾を丁寧に取り除き、事前に乾燥させた植物・野菜を加えて、ミキサーやすり鉢で細かく砕きます。

ようやく粉末状になったら、フライパンへ。醤油やゴマを加えてしっかり炒ると、どこか懐かしさを感じるいい香りが漂います。

一つひとつ丁寧に手作りされた、コンポンレーン郡産ふりかけの出来上がりです。
*技術監修:Cambodia Fresh Farm (淡水魚養殖を手掛ける日系企業)
魚介風味をベースに、オリジナリティを加える食材としてたどり着いたのは、 地元ならではの食用植物。各生産者が自信を持って選りすぐり、 日本にはない独特のフレーバーが生まれました。

モリンガ風味
(ポー地区)
90種類以上の栄養素を含み、スーパーフードとも称されるモリンガは、抹茶やよもぎのような風味。

野菜カラスウリ風味
(チュロノーク地区)
カンボジアではスープや炒め物で日常的に食されている、栄養価が高い葉野菜。

グリーンアマランス風味
(サムロンセン地区)
ほうれん草に似た味わいで、ベビーリーフとしてサラダや、スープなど加熱調理にも利用される。
ご飯だけでなく、お粥、サラダ、ゆで卵、焼きそば、そしてマンゴーサラダにも!様々な食品にふりかけて、アレンジ自由!




2023年、「ふりかけを知ってもらう」からスタート。 地元行政の理解を得て、コンポンレーン郡の各地で住民向け試食会を開催しました。 未知の食べ物が受け入れられるのか不安でしたが、集まった皆さんからは「おいしい!」との好反応。 家庭で作れるように料理教室を開催して作り方を実演。 レシピと共に、カルシウムとは何か、どんな効能があるのかといった栄養の知識を伝えました。 味の良さに加えて、作って売れば家計の助けにもなると注目を集めました。 調理教室後も熱心に作り続けてくれていた数名が集まり、現在の生産者グループができました。

2024年からようやく地元での販売を開始したものの、認知度はイマイチで販売は伸びず。 地元に愛される味作りを目指して、2025年にカンボジア初となる「ふりかけコンペティション」を開催しました。 3地区の生産者グループが、小エビや葉野菜など、工夫して改良したオリジナルのレシピで競い合い、 生産者としての自覚と意欲が芽生える貴重な機会となりました。当日の様子はテレビで全国放送され、 認知度向上に向けた大きな一歩を踏み出しました。

2025年5月には、コンポンチュナン州で開催された国の式典である王室始耕式にて、このふりかけが、ノロドム・シハモニ国王陛下に献上されました! 地元の食材と住民の想いが詰まったふりかけが、国王陛下に献上されたことは、住民にとっても大きな誇りとなるでしょう。

2025年、イオンモール・プノンペンで開催されたJETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)主催の日本の食品を紹介するイベント「ジャパン・フェア」に初めて出展し、計2,000人の来場者にふりかけを試食してもらいました。
「ふりかけって何?」「どうやって食べるの?」「子どもにも食べさせられる?」など質問の嵐で、スタッフ総動員で朝から晩まで奔走。モノが豊かな首都プノンペンの消費者は健康志向が高く、健康的な食品かを重視して買うようです。「これは自然の味なので美味しく食べられる」という声も聞かれました。これを機に、個別販売の問い合わせが増え、カンボジア人の方にも日本人や外国人の方にも、じわじわとファンが広がっています。

2025年、カンボジア・タイ国境の紛争により、着の身着のまま避難してきた方々に、 緊急支援物資として米や衛生用品を配布しました。 避難キャンプの生活では、手持ちの現金がなく食糧が不足し、 栄養状態が極めて悪いため、栄養補給の一助としてふりかけを配布しました。 生産者のみなさんも、国内で困窮した人々を救う手助けができたことにやり甲斐を感じていたようです。
*コンポンレーン郡での料理教室や、避難民支援での配布は、2026年現在も継続中です。

このふりかけを
取り入れている
パートナーの輪が
広がりつつあります。
コンポンチュナン州
食堂や農産物直売店:9店舗で販売
公立小学校:4校の給食で月1~4回提供
首都プノンペン
幼稚園:2校の給食で提供
(その他、日系企業の工場社食での試験導入の事例あり。)

\ 皆様、いつもありがとうございます! /
私の家族や地域の人々は、地元で採れた食材を使ってふりかけを作れるようになりとても喜んでいます。 コンポンレーン郡は州の中心部から離れているため、なかなか大きな市場で農産物を売ることができませんでした。 ふりかけの原料として野菜や燻製魚を活用することで、地域の農家は安定した収入を得られるようになってきました。 皆様がふりかけを買って応援してくれることは、私たちの希望となっています。

サムロンセン地区生産者グループの代表サロムさん
ふりかけ作りを通して、私自身も、グループの仲間たちも大きく変わりました。 おいしくて健康によいふりかけを作るため、何度もレシピ作りの試行錯誤を繰り返しました。 その道のりは決して簡単ではありませんでしたが、忍耐力やチームワーク、 そしてあきらめないことの大切さを学びました。努力と絆にあふれた大切な思い出もたくさんできました。 ふりかけは、食べてくれる人たちを健康にするだけでなく、私たちの地元の特産品となり、 地元の暮らしを豊かにする原動力となっています。

ポー地区生産者グループの代表シナーさん
以前の私は普通の農家でしたが、ふりかけ作りを通して、少しずつチームをまとめるリーダーとして成長することができました。 グループのみんなが協力して活動できるようにまとめたり、問題があったときには一緒に考えて解決できるよう声をかけたりするようになりました。 また、地元の学校給食にふりかけが導入され、子どもたちがこのふりかけを食べている姿を見て誇らしく思います。 これからも地元で作られたカルシウム豊富なふりかけをたくさん食べてほしいです。

チュロノーク地区生産者グループの代表サムンさん
私のレストランで店頭販売することにより、地域の生計向上に関わることができるのは本当にありがたいです。 トンレサップ川でとれた魚や栄養豊かな野菜を使ったふりかけはコンポンレーン郡を代表する特産品となり、 地元の人々にとっても大切な収入源にもなっています。地域が前に向かっている姿を見ることができ、 とても嬉しく感じています。これからもレストランのお客さまにふりかけの魅力を伝え、 応援していきたいと思います。

ふりかけを販売する地元レストラン「アンコール・トゥマイ」のオーナー ヴァナローさん
Sala Sekaiでは毎日、園内で調理した給食を子どもたちに提供しています。 このふりかけは素朴で優しい味で、コンポンレーン郡のお母さんたちが和気あいあいと調理している姿が思い浮かびます。 子どもたちがふりかけをかけたお粥をおいしそうに平らげる姿を見て、「このふりかけを選んで本当に良かった」と感じます。 現地の先生たちからも「なんだか懐かしい味がする!」と大好評。 これからも子どもたちの健康と笑顔のために使い続けたいと思います。

給食用に購入している日本式幼稚園・Sala Sekaiの園長先生 さやか先生
ふりかけ作りは、地域の人々の努力と、日本とカンボジアのたくさんの関係者の協力によって進められてきました。 カンボジアにおいてふりかけは知られていないため、 地域の人々とFIDRスタッフはさまざまな課題に直面しましたが、 お互いに力を合わせ励まし合いながら、一歩ずつ前に進んでくることができました。 今やふりかけは、食品という枠を越え、人々の努力と希望が詰まった可能性であり、 地域にポジティブな変化をもたらすきっかけにさえなっています。人々のより良い暮らしのため、 ぜひ皆様の応援をお願いします。

FIDRのプロジェクト・マネージャー チャン職員
「ふりかけで栄養改善と産業創出をする!」を目標に、 ツナグプロジェクトのふりかけ普及活動と銘打ってスタートしました。 発案当初、FIDR現地スタッフたちは、「ふりかけってなに?」 「異国の食を受け入れてもらうのはハードルが高いのでは?」と、慎重な反応でした。 そこで、ふりかけはコンポンレーン郡にある材料で作ることができ、 栄養価が高くて子どもたちの成長にも良く、しかも美味しい、 と様々なメリットがあることを、まずは現地スタッフに理解してもらい、 一緒に試食会や料理教室を行なって、地域の人たちに地道に伝えていきました。 次第に、現地を訪れると「Furikake!」という言葉が聞こえてくるようになり、 少しずつ浸透していると肌で感じたのを覚えています。 さらに生産者の方たちが試行錯誤を繰り返して、 それぞれのオリジナルレシピを開発し、商品化することができました。 地域の皆さんの熱意と努力で、この3年間で今やふりかけはコンポンレーン郡の 特産品となりました。これからは、カンボジアの学校給食に普及し、 子どもたちに食べてもらい、成長の手助けになってほしいです。

神成領治さん
小菅さん
プノンペンのイオンモールで開催されたジャパンフェアを訪れた際、「カンボジア産ふりかけ」に初めて出会いました。数種類のふりかけを試食した時、カンボジア人である妻がとても喜んで次々に完食していたことに大変驚きました。というのも、妻は結婚後、日本食に慣れ親しんでいたのですが、市販のふりかけを進んで食べることはなかったからです。 「ご飯にふりかけをかける」習慣がないカンボジアで広く知っていただくには時間がかかるかもしれませんが、日本食レストランのおにぎりに使っていただく、日本人向け食材通販に載せていただくなどで、商品の認知度も少しずつ高まりそうです。また、地元の食べものへの「味変」としてのふりかけの提案もおもしろそうです。 「ツナグプロジェクト」は、経済的・環境的に恵まれない地域の人々の生活を、ただ資金援助するのではなく、ふりかけ生産による雇用創出と栄養補助の両面から支援していると知り、非常に強い感銘を覚えました。カンボジアに住み、カンボジア人の妻と暮らす日本人のひとりとして、とても嬉しく思っています。
スレイミーさん(小菅さんの奥様)
ご飯に合うので、このふりかけとご飯の組み合わせだったら子どもたちがもっとご飯を食べてくれるかもと思いました。これはぜひカンボジアの食卓に置きたいです!子どものときこそ栄養が大切だと思うので、栄養豊富なカンボジア産ふりかけが子どもに広まり、健康な大人に成長する手助けになるといいなと思いました。

小菅さんご夫妻
*一般社団法人国際ふりかけ協議会による公認を受けています。

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