FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

プロジェクトの今 - 中部山岳地域における食糧生産支援

2019年02月25日

FIDRの事業に関する論文が国際学会で優秀賞受賞

FIDRの事業に関する論文が国際学会で優秀賞受賞

2月15日、タイ国カセサート大学サコンナコーン県キャンパスで開催された「環境に配慮した持続可能な農村開発に関する国際学会(ISERD: International Society of Environmental and Rural Development)第10回国際会議(10thICERD: International Conference on Environmental and Rural Development)」にて、FIDRの事業成果に関する論文が学会賞である「優秀論文賞(Award of Excellent Paper)」を受賞しました。

この論文は、今年3月で事業が完了する「ベトナム中部山岳地域における食糧生産支援プロジェクト」の最終評価をしてくださった、宮崎大学地域自然創成学部の井上果子准教授が、事業で構築した技術普及モデルとその成果についてまとめられたものです。(論文原題:「Diffusion of Innovation Re-considered for Fighting against Disparities among Localities and Ethnicities」)

国際会議では、特に出席者の多くを占めた東南アジアの研究者から、「他国の参考になる」と多くの質問を受け、高い関心を集めました。スタディーケースとして取り上げていただいた論文の優秀賞受賞は、FIDRがベトナム政府と構築した食糧不足緩和を目指した普及モデルの社会的意義も評価され、認められたことを意味しているということです。

(論文対象プロジェクト概要)
ベトナムは世界有数の米の輸出国ですが、耕作面積が小さく少数民族が多く暮らす山岳地域では年に数か月間、主食の米が不足するという現実があります。FIDRは、2010年から低投入で多収穫をもたらすSRI農法の普及に取り組み、ベトナム政府と共に「技術」「ネットワーク」「モニタリング」を柱とした普及モデルを構築、次々に事業地を拡大した後、その普及効果を実証しました。

国の人口の9割を占めるキン族とは異なる言語や文化を持つ少数民族社会には、独自の情報伝達システムがあります。これまでの行政ラインの普及方法では広がらなかったSRI農法は、「自分の成功体験を人に伝えたい」という想いを持つ農民リーダーたちによって少数民族コミュニティーに広がっていきました。行政と少数民族社会をつないだリーダーたちこそが普及の要であり、事業が完了した後も継続可能なモデルとなりました。

最新の記事