FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

プロジェクトの今 - コンポンチュナン州農村開発

2017年10月05日

新たなチャレンジ

新たなチャレンジ

新フェーズの活動がスタートして、早5か月が経ちました。

時には前フェーズでは経験しなかったような課題に直面して頭を抱えながらも、新しい地域の農家さんやカウンタパートたちと、プロジェクトの目指すところや進め方をひとつひとつ共有し合いながら、着実に活動を進めています。そんな手探りの日々の中で、私たちを勇気づける、新たな出会いもありました。

雨季の訪れとともに始まった、稲作技術に関する研修でのことです。
プロジェクト開始時の調査で約4割の農家が年間約3か月以上にわたってお米が不足していることがわかった地域に対し、当プロジェクトでは米の収量増加を目指してSRI農法を提案・推進することとしました。

この地域の伝統的な稲作は一度に苗を5本、多いときは10本以上一緒に植えるのに対し、SRI農法は1?2本ずつ植えることを推奨しています。そのため田植え後の水田は、伝統的農法を行ってきた農家たちにしてみれば、苗の少なさからかなり心もとない見た目になります。何十年続けてきた農法との違いに戸惑う人の中には、SRI農法にチャレンジする農家たちに対して「今年お前のところはお米が穫れないだろうな」と心無い言葉をかける人たちもいました。

そんななか、SRI農法にチャレンジしてくれた農家に、ブッティさん・コーンさん夫妻がいます。「これまでは知識も技術も持たずに農業をしてきましたが、確かな農業技術を学べる機会があるなら参加したいと思いました。」二人はFIDRの研修に参加した理由をそう話してくれました。

そして、稲作技術研修後、二人で話し合い、SRI農法に挑戦することを決めました。しかもなんと、"田植えの最中に近所の人から難癖をつけられるのは面倒だ"と、日が暮れてから頭にヘッドライトをつけてSRI農法での田植えをしたのだそうです。

「今の生活を変えるためには『まず挑戦してみなければ』と思いました。周りの農家から何を言われようと、まずはSRI農法が本当に収量増加に繋がるかどうか自分の目で確かめてみようと思います。そうしなければ何も変わりませんから。」

お米の収穫が行われるのは雨季が終わる11月頃です。ブッティさんとコーンさんがたくさんのお米を抱えて素敵な笑顔を見せてくれる日が、今から楽しみです。

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