FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

プロジェクトの今 - コンポンチュナン州農村開発

2017年12月28日

初めての収穫祭が行われました

初めての収穫祭が行われました

12月26日、コンポンチュナン州で実施している農村開発プロジェクトに参加する農家の皆さんの笑顔があふれました。それもそのはず。この日は今年度から新たに展開した対象地での初めての収穫祭が行われたからです。

当日は、朝から小雨がちらつく肌寒い天気でしたが、州農林水産局長、州保健局長をはじめとする行政関係者を含む183名が出席。今年の米の収穫高の報告、野菜などの農産物の展示で、収穫の喜びを分かち合いました。

両局長は、FIDRの活動を高く評価し、行政として今後も緊密に連携していくことを明言するとともに、農家に対してFIDRの活動により積極的に参加するよう促しました。本プロジェクトは、今年度より第3フェーズとして新たな地区で実施していますが、この日の収穫祭には前フェーズの対象地区の農家リーダーも招待され、地区の隔たりを超えた協力関係を強める機会ともなりました。

2017年11月17日

村をきれいにしよう!

村をきれいにしよう!

11月上旬、乾季の強い日差しの下、『清潔に暮らそう・清潔な食事をしよう・清潔な水を飲もう』というスローガンのもと、ここコンポンチュナン州ではコミュニティの衛生状態の改善を目指した村の清掃活動が行われました。

カンボジアを訪れたことのある方はご存知かもしれませんが、カンボジアのゴミ事情は決して良いとは言えません。家庭でのゴミの管理や分別はほとんどされておらず、地域の清掃活動もありません。村を歩けば道端や家の庭など至るところにプラスチックの菓子袋やビニール袋、空になったペットボトルなどが放置されているのが目につきます。衣食住の衛生状態は人々の健康状態に関わることから、当プロジェクトでは「まず自分たちの村をきれいにすることから始めよう」と村の清掃活動を行うことにしました。

村の清掃活動は、スピーカーを手に持つ村長を先頭に、ゴミ袋を持つ人とゴミ拾い用トングを持つ人で手分けして行われました。一緒に参加した子どもたちも初めての体験に興味津々で、「そこそこ!」と母親たちがゴミを指させば、みんな我先にとこぞってゴミ目がけて走っていきました。すでに土の中に半分埋まってしまっているようなゴミや、水路に溜まったゴミもひとつひとつ回収し、村を一回りする頃にはゴミ袋もずっしりと重たくなり、参加者は汗だくになっていました。

参加者は、「清潔な暮らしをすることが私たちの健康に関わるなんて知らなかった」「今まで村に散乱しているゴミを気にしたことがなかった。でも今日ゴミ拾いをしてみたら気持ちがよかった。帰ったら家も掃除します」と話してくれました。

人の生活習慣を変えることは容易ではありません。村から完全にゴミを減らすには、まだまだ時間がかかるでしょう。ただ、今回集まった参加者たちが見せた、ゴミ集めを終えた時のすがすがしい表情から、よいスタートが切れたのではないかと感じています。

コミュニティの衛生状態の改善を目指して踏み出されたこの一歩が、今後もさらに前に進んでいくよう、引き続きサポートしていきます。

2017年10月05日

新たなチャレンジ

新たなチャレンジ

新フェーズの活動がスタートして、早5か月が経ちました。

時には前フェーズでは経験しなかったような課題に直面して頭を抱えながらも、新しい地域の農家さんやカウンタパートたちと、プロジェクトの目指すところや進め方をひとつひとつ共有し合いながら、着実に活動を進めています。そんな手探りの日々の中で、私たちを勇気づける、新たな出会いもありました。

雨季の訪れとともに始まった、稲作技術に関する研修でのことです。
プロジェクト開始時の調査で約4割の農家が年間約3か月以上にわたってお米が不足していることがわかった地域に対し、当プロジェクトでは米の収量増加を目指してSRI農法を提案・推進することとしました。

この地域の伝統的な稲作は一度に苗を5本、多いときは10本以上一緒に植えるのに対し、SRI農法は1?2本ずつ植えることを推奨しています。そのため田植え後の水田は、伝統的農法を行ってきた農家たちにしてみれば、苗の少なさからかなり心もとない見た目になります。何十年続けてきた農法との違いに戸惑う人の中には、SRI農法にチャレンジする農家たちに対して「今年お前のところはお米が穫れないだろうな」と心無い言葉をかける人たちもいました。

そんななか、SRI農法にチャレンジしてくれた農家に、ブッティさん・コーンさん夫妻がいます。「これまでは知識も技術も持たずに農業をしてきましたが、確かな農業技術を学べる機会があるなら参加したいと思いました。」二人はFIDRの研修に参加した理由をそう話してくれました。

そして、稲作技術研修後、二人で話し合い、SRI農法に挑戦することを決めました。しかもなんと、"田植えの最中に近所の人から難癖をつけられるのは面倒だ"と、日が暮れてから頭にヘッドライトをつけてSRI農法での田植えをしたのだそうです。

「今の生活を変えるためには『まず挑戦してみなければ』と思いました。周りの農家から何を言われようと、まずはSRI農法が本当に収量増加に繋がるかどうか自分の目で確かめてみようと思います。そうしなければ何も変わりませんから。」

お米の収穫が行われるのは雨季が終わる11月頃です。ブッティさんとコーンさんがたくさんのお米を抱えて素敵な笑顔を見せてくれる日が、今から楽しみです。

2017年03月30日

プロジェクト最後の総まとめワークショップを開催しました

プロジェクト最後の総まとめワークショップを開催しました

コンポンチュナン州の2郡5地区39ヶ村を対象に6年にわたり実施してきた当プロジェクトは、一定の成果が確認されたため、今年度をもって終了することとなりました。そこで、プロジェクト最後の総まとめとなるワークショップを3月に開催しました。

当日は、各村のキーパーソンとして活躍してくれた篤農家や保健ボランティアをはじめ、村長や郡知事、コンポンチュナン州副知事、農業や保健衛生・栄養に関する研修の講師を務めてくれたカウンターパートなど、約400人が集まりました。

2011年の事業開始時に行った調査と6年後の今年2月に行った調査の結果を比較し、農業や保健の分野で達成された成果を発表すると、場内からは幾度となく拍手が沸き起こりました。また、何人かの農家が代表して自らの経験や学びを話すセッションでは、大勢の人の前で緊張しながらも、マイクをしっかりと握りしめ、「自分の生活を良くするためにはまずは自分が変わることが大事」と、皆熱く語ってくれました。

FIDRは6年間、この地域の人々の生活を良くするために、農家の人たちや地域のカウンターパートらと手をとりあい、共に歩んできました。

「FIDRがいなくなってしまうのは寂しいけれど、今の自分たちには研修で学んだ農業技術と保健衛生・栄養に関する知識がある。何もなかった時とは違う。これらの技術や知識を活かして、みんなで協力しあって、今後は自分たちでこの地域の人々の生活をさらに良くしていこう。」
こうした言葉を参加者同士がかけあう場面が多く見られ、彼らを心から頼もしく思うと同時に、彼らこそが6年間で得られた当プロジェクトの最大の成果であると、スタッフ一同強く感じました。

これから彼らは自分たちの足で歩き始めます。FIDRは少し遠くから見守っていきたいと思います。


※プロジェクトの成果をまとめたビデオをご覧ください

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